『四知堂(スージータン)』は洒落た空間で食べる美しくて美味しい創作料理が一躍有名になった台北の名店です。
2020年に石川県金沢市にも『四知堂』が新規オープンしたことは、すでにご存じの方も多いかと思います。
ただ、コロナの影響もあってか夜営業は未定。昼間のみ台湾のストリートフードを販売しています。
そして今回は、金沢の『四知堂』に行って台湾グルメを食べてきました。結論から言うと、
なぜ日本人に寄せた味にしちゃうの?求めてるものはコレじゃない・・・。
という感じでした。
お店側のコンセプト等も色々とあるとは思いますが、もし「コロナ禍に台湾感を味わいたい!」という感じで行くと、期待外れの可能性も高いかと感じました。
ということで、金沢の『四知堂』について正直レポートしたいと思います。
『四知堂 kanazawa』とは?
2020年夏にオープン
『四知堂』といえば、台北の店舗に行って非常に感動したお店です。
2020年8月に石川県金沢市にオープンした『四知堂 kanazawa(スージータン金沢)』は、コロナ影響もあってか、夜営業はまだ始まっておらず、朝から昼にかけて台湾ストリートフードを販売するプレオープン的な状態が続いています。
日本人向けの味にアレンジ?
もともとは『四知堂』のオーナーの陳さんとアンティーク店『SKLO』の日本人店主が意気投合して、『四知堂 kanazawa』の開店に至ったらしいです。(reallocal金沢というサイトが詳しいです)
改めて記事を読んでみると気になったのが、
「金沢はやはり食材がすばらしい。彼の台湾料理のベースと、金沢の食材をうまく融合させたい。台湾料理店を金沢でやるというより、金沢の食材をつかった“四知堂の料理とサービスを提供する”というイメージの方が近いかもしれません」と塚本さん。
というところ。
今回はプレオープン的雰囲気の中、現在提供している台湾のストリートフードを食べてみたのですが・・・
正直、日本人向けにアレンジしすぎて、全然台湾っぽくない
と感じました。
上のコメントからすると、現状の台湾のストリートフードを販売しているのはちょっとコンセプトとは違ってしまっていて、本領発揮するのは夜営業が始まった時なのかもしれません。
せっかくの古民家も活かしきれてない
『四知堂 kanazawa』は、老舗塗料店の「森忠商店」という築100年以上の古民家をリノベした建物で営業しています。が、本格オープンに至っていないためか、奥の趣のある素晴らしいスペースは使われていません(立ち入ることはできる)。
隅っこに設けられたイートインスペースは非常に狭く、ついたて等も無いので、見知らぬ人と密状態になっているのは、どうにかしたほうが良いかも・・・と感じました。
メニュー
台湾屋台飯が勢揃い
台湾ストリートフードの有名どころが揃っている感じです。
- 魯肉飯(ルーローファン) 680円
- 鶏肉飯(ジーローファン) 680円
- 鹹豆漿(シェントウジャン) 500円
- 割包(グアバオ) 480円
- 豆花 600円
- 胡椒餅 200円
です。
鹹豆漿(シェントウジャン)があるのは、日本だと珍しいかもしれません。
胡椒餅は写真からも分かるように、台湾のものとは大きさと形が随分違います(こういうのもあるのかな?)。
実際に食べてみた感想
あれもこれも食べたい
と、久しく台湾に行けていない妻はテンションが上がりすぎて、割包(グァバオ)以外をすべて注文するという暴挙にでました。
それでも1品1品が小さいので、2人で全部ぺろりといけました。
魯肉飯(ルーローファン)
▲魯肉飯(ルーローファン) 680円
見た目からして、「魯肉飯(ルーローファン)?」という感じなのですが、一口食べてみて、
これカレーじゃん
という感想でした。
目をつぶって食べたら十中八九カレーと答える人が続出すると思います。
おそらく、日本人の嫌いな八角を減らして、何か違うスパイスを使ったのでは?と感じました。
鶏肉飯(ジーローファン)
▲鶏肉飯(ジーローファン) 680円
こちらも見た目からして台湾現地のものとは違います。
日本の鶏肉だけあってプリッと柔らかく、野菜ものっていてサッパリ食べられます。
味は美味しいですが、台湾の鶏肉飯(ジーローファン)のような鶏油ご飯感はほとんどありません。
鹹豆漿(シェントウジャン)
▲鹹豆漿(シェントウジャン) 500円
お酢と豆乳でぷるっと固まる、台湾では定番の朝ごはんですが、これは味的には現地にかなり近いと思いました。
日本と台湾の豆乳はぜんぜん味が違うのですが、これは台湾の豆乳を使っていると思います。
ただちょっと残念なのが、油条(ヨウテャオ)がないことでした。
なんか物足りない・・・
胡椒餅
▲胡椒餅 200円
2口サイズくらいの胡椒餅で、台湾ではこんなに小さいのは見たことがありません。
味は普通に美味しいですが、胡椒をもっと効かせてほしいと感じました。
豆花
▲豆花(ミニ) 400円
ミニとはいっても結構ボリュームがありました。
これがいちばん美味い!
と、妻も太鼓判の逸品です。
鹹豆漿(シェントウジャン)もそうですが、やっぱり豆乳は台湾のものを使っていて本場に近い味になっている気がします。
台湾スイーツでお馴染みのトッピングも乗っており、豆花はとても満足感がありました。
まとめ
個人的には鹹豆漿(シェントウジャン)と豆花は美味しいと感じました。
他のメニューも美味しいは美味しいのですが、本場台湾の味とは程遠い(日本人向けに味付けを変えている?)と思います。
個人的には『四知堂 kanazawa』には台湾の味そのままで提供して欲しいと思いますが、やっぱり売れるため&インスタ映えするためには、こうしないとダメなんですかね?
というかインタビューを読むと、そもそもコンセプトは、金沢の食材をつかった四知堂の料理とサービスを提供するということらしいので、台湾現地の味を求めること自体が間違っていたのかもしれません・・・。
いずれにせよ、『四知堂 kanazawa』は夜営業が始まったら本番!的な雰囲気もあるので、もう1度夜に行ってみたいと思います。
アクセス
四知堂 kanazawa
住所:〒920-0902 石川県金沢市尾張町2丁目11−24
営業時間 ※2023年現在。夜営業も始まっています。
月・火:9時00分~15時00分
木・金:9時00分~15時00分/18時00分~22時30分
土・日:8時00分~16時00分/18時00分~22時30分
水:定休日
金沢駅から車で5分、徒歩20分です。
公式サイト:http://tua-kanazawa.jp/
駐車場はありません。周辺のコインパーキングは20分100円くらいです。